れーぞん・でーとる

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サルでもわかる古代ギリシア哲学① 万物の根源探し!

 

  • 「どうして宇宙は存在するのか?」
  • 「宇宙はどうやって生まれたのか?」
  • 「我々が今生きている世界はどのようにして生まれたのか?」 

 

そういった中二病っぽい考えが『哲学』

 

あらゆる動物の中で『理性』を持っているのは人間だけである。『哲学』はその『理性』を前提としているから、人間の本質に根ざしていると言える。つまり、『哲学=人間としての存在証明』なのだ。

 

とはいえですが。

日々、形而上学的な思索に耽けるには、我々はいささか忙しすぎる。生活の安定なくして洗練された『哲学』は育たない。実際、あらゆる『哲学』はヒマな時代に生まれている。

 

けれど、そんな究極の人間的行為を放り投げて、物質的豊かさと日々の暮らしを守るために仕事に励むことが「人間らしい」と言えるだろうか?より動物に近い、本能のみに頼った「けもの道」ではないのか?そんなことを続けても精神的には1ミリも豊かにならないのではないか?  

 

ということで「人間として生まれた以上、理性を持っている以上『哲学』をするべきなんじゃね?」と主張しているのが下記の一冊です。シンプルに読み物として面白かったので、まとめてみます。

 

 

 

 

奴隷制によってヒマができた

 

紀元前7世紀、古代ギリシア人たちは生活に追われていた。とてもじゃないけど『哲学』に耽る時間はなかった。

だから「なんで雨は降るの?」とか「なんで世界は存在するの?」といったあらゆる疑問を、「神さま」というご都合主義的存在のせいにした。完全に丸投げ。仕方ないよね、考えるヒマがなかったんだもの。

 

しかしながら、紀元前6世紀ごろ「奴隷制」が生まれる。ハードな労働や仕事を全て「バルバロイ」と呼ばれる奴隷階級にやらせるようになった。

 

こうしてヒマが生まれた。毎日せっせと働く必要がないわけだから、やがて古代ギリシア人たちはムダなことを考え始めるようになる。これがいわゆる『哲学』誕生の瞬間だった。「今までは忙しくて全部神様のせいにしてたけど、これからは自然現象の法則を、論理的に考えようじゃないか」と思い始めたのだ。

 

そして、約250年もの間、『万物の根源(アルケー)探し』で暇つぶしをすることになる

 

万物の根源探し

 

タレス「人間なんてただの水袋さ」

 

最初の哲学者・タレスギリシアのミレトス島出身。

 

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引用:タレス - Wikipedia

 

ミレトスは商業都市だったので、古今東西から神話・学問・技術が集まった。それゆえ、タレスはエジプトの測量術や幾何学に精通していたらしい。

 

当時、彼は人々の話の間に食い違いを感じていた。「一体なにが真実なのだろう?」と。また、彼には世の中の成り立ちを合理的に考えることができる科学的知識と才能があった。それゆえ『哲学』にのめり込み始めた。

 

タレスは、万物の根源は「水」であると提唱した。

水には

  • 固体
  • 液体
  • 気体

という3つの形状があるので、万物は水から生まれて水へと還っていくと考えたわけである。そこには科学的根拠と合理的説明があったから、人々はとにかくびっくらこいた。

 

こうして人々は「よーし、俺も万物の根源を考えてみるか!」と思い始め、『哲学』ブームが始まった。それにミレトスは植民都市なので、奴隷・バルバロイで溢れかえっていたから、考える時間がいくらでもあったことも理由の一つ。

 

その後ミレトスでは、アナクシマンドロス「万物の根源は無限なるもの」と主張し、その弟子アナクシメネスは「万物の根源は空気」と説いたりしている。でもメジャーじゃないから割愛します。 

 

ピタゴラス「万物の根源は数」

 

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引用元:ピタゴラス - Wikipedia

 

 続いて、「三平方の定理」や「ドレミファソラシド」の生みの親であるピタゴラスが、世界の規則性の解く鍵は「数」であると主張した。実は、彼は「ピタゴラス教団」という宗教団体の教祖だったらしい、意外にも。

ということで、「数」によって世の中の秩序・調和を測ろうとした。

 

でも「君は5だな」とか「空は3で海は2だ!」という感じでおかしな方向に行き始めたので、次第に人々の恨みを買い、近隣住民に火を放たれ、最後にはのどをかっ切られて死んでしまった。南無三。

 

謎かけおじさん・ヘラクレイトス

 

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引用元:ヘラクレイトス - Wikipedia

 

ヘラクレイトスは現在のトルコ西部に当たるギリシアのエフェソス出身で、あだ名は「暗い人」「謎かけおじさん」。道行く人に話しかけては、知識をひけらかす変人だった。人間不信すぎて山ごもりし、最期は全身牛の糞まみれになって、干からびて死んでいたらしい。

 

そんな彼は、万物の根源を「火」と説いた、と学校では教えられる。

でも正しくは、火のように揺らぎ、変化し続けるということ。まさに万物は流転する

 

なぜなら「人によって世界の見え方は違っている」から。人それぞれ違った価値観や物の見方があるわけだから、非常に納得できる。

 

「秩序(コスモス)の中で、万物は法則(ロゴス)に従って変化する」というのが彼の考えである。

 

笑う人・デモクリトス

 

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引用元:デモクリトス - Wikipedia

 

ヘラクレイトスとは真逆に、超社交的なデモクリトスは、万物の根源は「原子」であると考えた。科学技術の「か」の字もなかった時代に原子の存在を指摘したデモクリトスは、まさに天才!

 

「万物は、ケノンの中で永久活動を続ける原子の偶然的結合から生まれるーーー」 

 

彼の主張が一番正当であるように思われたので、ここで「万物の根源探し」は終わりを迎えることになった。

 

そして、古代ギリシアは「民主制」へと移行していき、新たな『哲学』ブームに火がつくこととなる。