思わず旅に出たくなるオススメの本、小説、旅行記10作品

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世界は一冊の本である。旅をしないということは、その本の1ページ目しか読まないようなものだ。byアウレリウス・アウグスティヌス(神学者)

大学時代にフィリピンやインドを始めいくつかの国に訪れたのですが、そのきっかけは何となく手に取った「深夜特急」という旅行記でした。

この記事では、ぼくが今まで読んだ中で特にオススメの小説、旅行記10作品を紹介します。小説家やフォトグラファーの書く文章は人生を左右するほどの魔力を秘めているので、読んでみると面白いかもしれません。

思わず旅に出たくなるおすすめの本、小説、旅行記10作品

1. 深夜特急 / 沢木耕太郎

インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く――。ある日そう思い立った26歳の〈私〉は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは「大小(タイスウ)」というサイコロ賭博に魅せられ、あわや……。一年以上にわたるユーラシア放浪が、いま始まった。いざ、遠路2万キロ彼方のロンドンへ!

シリーズ累計6冊の沢木耕太郎による旅行記。通称「バックパッカーのバイブル」

旅行記の中では最も有名。刊行されてから今まで、数え切れないほどのバックパッカーを海外へと駆り立てました。遥かに情報の少ない30年前に一人旅をするというのはかなり稀有だったので、ロマンに魅せられた人が多くいたというわけです。

26歳の若者が時にマカオで手に汗握る賭博に熱中し、時にバンコクのマーケットを練り歩き、時にインドで退廃的な日々を過ごす。描写がとにかくリアルなので、実際に自分が異国で暮らし、現地の人々と交流しているかのように感じます。とにかく面白い。

2. アルケミスト / パウロ・コエーリョ

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。

サハラ砂漠を超え、エジプトのピラミッドにある宝物を探しに行く羊飼いの少年サンチャゴ。錬金術師を始め旅先で出会う人々との交流を経て、多くを学び、成長していきます。

作品全体を通して「自分の人生を生きることの大切さ」を考えさせられます。誰もが安定を求め周りの目を気にして日々を過ごす中、一人孤独に旅を続けるサンチャゴ。作品中の”宝物”を”あなたが求めるもの”に置き換えて読んでみると、違った解釈ができるかと。

実在する地域を描いていながらも、どこか不思議な雰囲気の漂う名作です。小説という形を取っていますが、むしろ自己啓発に近いかも。1,2時間くらいでサクッと読めます。

3. 旅のラゴス / 筒井康隆

北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。

「時をかける少女」でおなじみの筒井康隆によるSF小説。 とある目的を達成すべく、旅人ラゴスが世界を歩き続ける。

「文明が退化した代わりに人々が”超能力”を扱う」という不思議な世界観が展開される作品。ストーリー自体は普遍的でありきたりなのですが、SF要素が加味されることで独特な雰囲気が味わえます。

生涯を通して強い信念と共に旅をし続けるラゴスの姿に強い魅力を感じますし、多くの出会いや別れを通して「旅っていいなあ…」と思わされます。想像力を掻き立てる文章に、ページをめくる手が止まりませんでした。

4.  荒野へ / ジョン・クラカワー

厳寒のアラスカに消えたひとつの命。 アメリカの地方新聞が報じたある青年の死は、やがて全米に波紋を呼んだ。恵まれた境遇で育った彼は、なぜアラスカの荒野でひとり死んでいったのか。衝撃の全米ベストセラー。

裕福な家庭に生まれつき大学を首席で卒業したにも関わらず、全てを捨ててアラスカへと旅立ったクリスの「死」を紐解くノンフィクション小説。

事実を基にした作品で、「本当の幸せ」を求めて放浪した青年の死は全米で議論を巻き起こしました。というのも、「若気の至り」や「無謀」という言葉で済まない何かがそこにはあります。

残酷な結末ではありますが、人を惹きつける荒野の魅力が生き生きとした文章で魅力的に書かれています。生き方や人生に悩む若者にこそ読んでほしい。映画化もされているので合わせてどうぞ。

5. モーターサイクル・ダイアリーズ / エルネスト・チェ・ゲバラ

この旅が、青年ゲバラの未来を変えた– 23歳のゲバラは、親友と共に中古のバイクに乗って南米大陸縦断の旅に出た。それは金も、泊まるあてもなく、好奇心のままに1000キロを走破する無鉄砲な計画だった。

キューバの革命家であるチェ・ゲバラが23歳の時に体験した”南米大陸縦断”の旅日記。男にロマンを感じる「無謀なバイク旅」。

退屈な毎日から抜け出し、本の中でしか見たことのない広大な大陸をオンボロバイクで旅する医大生時代のゲバラ。過酷な生活を強いられる鉱山労働者やハンセン病患者との出会いのなかで、どのようにして後の英雄が生まれることになったのか。その全てが記されています。

普通の若者らしく弱音や文句を吐き出しながらも、旅を通して成長していく姿にぐいぐい引き込まれます。翻訳は読みにくい部分もあるのですが、内容自体が圧倒的に面白い。映画もオススメです。

6. 辺境・近境 / 村上春樹

久しぶりにリュックを肩にかけた。「うん、これだよ、この感じなんだ」めざすはモンゴル草原、北米横断、砂埃舞うメキシコの町……。NY郊外の超豪華コッテージに圧倒され、無人の島・からす島では虫の大群の大襲撃! 旅の最後は震災に見舞われた故郷・神戸。ご存じ、写真のエイゾー君と、讃岐のディープなうどん紀行には、安西水丸画伯も飛び入り、ムラカミの旅は続きます。

作家・村上春樹による旅行記。メキシコ大旅行、アメリカ横断、ノモンハン来訪、無人島生活、神戸歩き、香川うどん紀行から成ります。

普通の人が行かない場所ばかりなので、とにかく新鮮。繊細な描写を通して実際に旅をしているような気分になりますし、人間臭さ溢れる文章についニヤッとしてしまうんです。

メキシコのバス車内でラテン音楽に苦しめられたり、無人島でダンゴムシをいじめる部分は声に出して笑ってしまった。彼のエッセイや旅行記の面白さは異常なので、小説を毛嫌いしている方にもぜひ読んでほしい。

7. 雨天炎天 /春樹

「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ――。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く!

同じく作家・村上春樹の旅行記。舞台は、厳格な女禁制が守られるギリシャ正教の聖地ギリシャ・アトス島とトルコ。

アトス島ではデコボコの山道をひたすら歩き、情勢が不安定なトルコでは厳しい道のりをジープで行く。地中海世界とは思えないほど過酷な旅ばかりなのですが、他の旅行記にはない不思議な魅力があります。

生命力のある文章から現地の人々の暮らしや空気を感じることができます。日本人に馴染みのないこうした辺境を旅する紀行文は珍しいので、新鮮な気持ちで楽しめるかと。

8. 遠い太鼓 / 村上春樹

ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえてきた。その音を聞いているうちに、僕はどうしても長い旅に出たくなったのだ――。40歳になろうとしていた著者は、ある思いに駆られて日本を後にし、ギリシャ・イタリアへ長い旅に出る。『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』を書き上げ、作家としての転換期となった、三年間の異国生活のスケッチブック。

同じく作家・村上春樹による旅行記。約3年に渡るヨーロッパでの暮らしの様子が書かれています。

旅行者でもなく住民でもない、いわば“常駐的旅行者”という視線からヨーロッパに住む人々のありのままの姿や国民性を感じ取ることができます。いい加減なイタリアに疲弊したり、ギリシャの生活に溶け込んだりする村上春樹は面白いというか、どこか読んでいて心地良いんです。

こういったのんびりと、長い時間をかけて“住むように旅をする”のもいいなあ、と思わされます。結構分厚い一冊ですが、魅力的な文章や笑っちゃうような異国での出来事を通して旅の魅力を100%味わえるかと!

9. 青春を山に賭けて / 植村直己

ドングリとあだ名されていた著者が、無一文で日本を脱出し、ついに五大陸最高峰のすべてに登頂、アニマル植村と称されるまでの型破りの青春を語り尽した感動篇!

戦後を駆け抜けた伝説の冒険家・植村直己の自伝的小説。5大陸最高峰制覇を始め、多くの偉業を成し遂げた男の思いと葛藤がありのまま書かれています。

“旅”よりも”冒険”にスポットライトが当てられていますが、アメリカの農場で不法労働し、フランスのスキー場でがむしゃらに働き、アフリカで初夜を迎えるといったように、世界中を駆け回る著者の半生を味わうことができます。

前向きに、一生懸命に頑張り続ける姿に背中を押され、思わず旅や冒険に出たくなるかと。同時に、挑戦の面白さだけでなく危険性や恐ろしさも描いているので、あらゆる旅人に読んでほしい一冊です。

10. ヨシダ、裸でアフリカをゆく / ヨシダナギ

2009年11月、エチオピアを訪ねて以来、アフリカ16か国で少数民族を撮り続けた “裸の美人フォトグラファー”ヨシダナギの全記録。 「相手と同じ格好をすれば、ぜったい仲良くなれる」とずっと思っていたヨシダナギ。 彼女が裸族の前で裸になると、いままでになかった歓迎の舞が始まった――。 そんな彼女が大好きなアフリカとぶつかったり、爆笑したり、泣きわめいた クレイジーな紀行が、豊富なビジュアルとともに描かれた一冊です。

テレビ東京「クレイジージャーニー」でおなじみヨシダナギさんの著書。ヨシダナギといえば、裸で少数民族のスタイリッシュな写真を撮影することで有名です。

アフリカやミクロネシア諸島に行く機会は中々ありませんが、なぜ彼女が幼少期に少数民族に惹かれたのか、そして一体何が彼女を駆り立てるのか。その破天荒な生き方がたまらなく面白いんです。

こちらの本はブログがベースなので、ユーモア溢れる文章と思わず「えっ!」と口に出してしまうようなぶっ飛んだ体験が気軽に楽しめる一冊。アフリカ旅のハチャメチャエピソードが素敵な写真と共に堪能できます。

おわりに

今回紹介した本を読んだ影響で実際に旅をし、人生が多少なりとも変化したわけですから、つくづく読書の持つ魔力というものを感じざるを得ません。

気になる一冊を手に取ってもらいあなたが旅に出るきっかけになれば、これ以上嬉しいことはないです。これからもどんどん追加・更新していくのでお楽しみに。

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